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 禁じ手


ルールを覚えてもらう上で、最後に覚えて欲しいのが禁じ手です。
将棋にはルール上、指してはいけない手、指すと反則になってしまう手があります。
それをやってしまうと即座に負けとなってしまうのでぜひ覚えてください。

将棋における禁じ手はおよそ4つあり、二歩、打ち歩詰め、行き所のない駒を打つ、連続王手の千日手です。
連続王手の千日手というのは、千日手というルールの一部で、後述します。
ここでは残りの禁じ手、二歩(にふ)打ち歩詰め(うちふづめ)行き所のない駒を打つ、の3つについて解説します。

それではまず、プロの間でもたまに見られる、二歩から。




上図をご覧ください。
これが二歩です。
二歩というのは、つまり文字通りタテに歩が二枚並んだ状態のことです。
ここでいう二枚の歩というのは自分の歩が二枚並んだ状態のこと。つまり、




上図の場合はタテに二枚並んでいても一枚が相手の歩だから問題ありません。
あくまで同一プレイヤーの歩が二枚タテに並んだときだけ反則になります。




上図の場合も、歩が横に並んでいるので問題ありません。
あくまで同一プレイヤーの歩が、タテに並んだときだけ二歩になります。

次に、打ち歩詰めについて解説します。


打ち歩詰めというのは、読んで字のごとく、持ち駒から歩を打って相手の王将を詰ませてはいけないというルールです。
例を挙げましょう。




上図を見てください。あなたの持ち駒に歩がる状態です。
この図は、前回説明した「詰み」に近い状況を迎えています。
相手の王様を取るために、1四に歩を打ってみましょう。




さて、この局面をよく見てみると、相手の王将は詰みの状態であることが分かります。
9四の歩を王将で取れば金に取り返され、2四に王将が逃げてもやはり金で取られます。
かといって他に王将の逃げ場所もありません。
この状況は完全に相手の王将が「詰み」の状態になっています。

しかし、これは将棋のルール上の反則、禁じ手になってしまいます。
打ち歩詰めのルールをもう一度読み返してみてください。
「持ち駒から歩を打って相手の王将を詰ませてはいけない」というのが打ち歩詰めのルールですが、この場合は完全にこのルールに引っかかります。
というわけで、この局面では1四に歩を打っては反則になるので、将棋のルール上、1四に歩を打ってはいけない、ということになります。
この局面だと他の駒、例えば香車を持っていた場合、歩の代わりにその香車を1四に打っても相手の王将は詰みますが、その場合は禁じ手になりません。
打ち歩詰めはあくまで歩を打って相手の王将を詰ませた時のみに適用されます。

このルールもまた、「雑兵が敵の大将を討ち取るのは無礼にあたる」という武士道精神から来ているそうです。
日本の伝統文化である将棋ならではの特殊なルールと言えそうです。
ただし、下図のように持ち駒からでなく、もともと盤上にあった歩を動かして王将を詰ませた場合は突き歩詰め(つきふづめ)と言って打ち歩詰めにはなりません。







最後に「行き所のない駒を打つ」ですが、これは読んで字のごとくです。
これも実例を見ていきましょう。




例えば上図のような局面。
四種類の持ち駒を持っていますが、例えば持ち駒の歩を5一に打ったとします。




歩を打ってみたはいいものの、次にこの歩を動かそうとしても盤の端なのでこれ以上この歩が動くことができません。
将棋のルールにおいて、このような行き場のない駒を打つことは禁じられおり、もし打ってしまえばこれもまた禁じ手として、反則により即座に負けとなります。


同様に、下図のように一段目に打った香車や、一段目、あるいは二段目に打った桂馬もそれ以上動くことができないので禁じ手となり、即負けとされます。




しかし、自分の駒等がじゃまをして行き場のない場合、その駒が動けば行き場が確保できる場合などはこの反則にあてはまりません。たとえば、




上図の場合、1一に打った銀は2二の歩が邪魔でどこにも動くことができません。
しかし、将来的に2二の歩が動いた場合は2二に銀が動くことができます。
この場合は禁じ手とはなりません。


今回は以上です。
特に二歩は実戦でもうっかりすることがあるので、歩を打つときは同じ列に自分の歩がいないか、打つ前に常に確認するようにしましょう。

次回は、実際に駒を盤に並べてみましょう。

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